カバレージ

宮城大会カバレージ:決勝


B兄(ゼルネアスBREAK・クロバット)vs
リョウ(ニンフィアGX)

いったい誰がこうなると予想できただろうか。

ナナホシ杯の決勝戦、まさかのフェアリー対決。ニンフィアGXによって相手の戦略を妨害し相手の山札切れを狙うリョウと、場にエネルギーを溜めて高打点を連打するゼルネアスBREAKデッキを使用し、なんと予選ラウンドから負けなしで決勝まで上り詰めたB兄。勿論、見事BATTLE X ROAD本戦への出場権利を獲得し、ここ決勝の場まで勝ち上がってきた2人の実力を疑うことはない。会場はゾロアークGXの波、このようなフィールドになることを読んでいたのか、デッキ選択が冴えわたった結果であると言えるだろう。

あとはただ、今日の日の勝者を決めるのみ。これまでに敗れていった者達もこの試合を見つめ、緊張した空気が会場を包む。偶然ではあるが、両者のプレイマットがピカチュウとライチュウであるのも、アニメの主人公サトシがマチスに挑んだクチバジムの戦いを脳裏に浮かばせ、激戦を予感させる一因となっているのかもしれない。

力の入るファイナリストたち。2度のあいこを経て、B兄がじゃんけんに勝利。お互いに手札に種ポケモンを握っており、引き直しなくバトル場にセット。

あとはいつもと同じく、しかし重みのあるバトルを進めていく2人の姿がそこにはあった。

先手のB兄はゼルネアス、後手番のリョウはイーブイをバトルポケモンとして、最後の戦いが始まる。

第一ターン、B兄はベンチにもゼルネアスを出し、バトル場のゼルネアスに基本フェアリーエネルギー、ベンチのゼルネアスには学習装置を付けてNを使用、6枚の手札からは動きが無くターンを終える。 対するリョウもベンチにバトルポケモン同じポケモン、こちらはイーブイをベンチに置き、バトル場のイーブイに基本フェアリーエネルギーを付け、ニンフィアGXへ「エナジーしんか」を行う。サイドカードに落ちてしまったカードは何か、しっかりと山札の内容を確認したうえでポケモンだいすきクラブに繋げ、ホルビーとイーブイを手札に加える。その内ホルビーをベンチに並べてニンフィアGXの「マジカルリボン」で手札を充実させて手番は終了。

B兄は手札を見て首をかしげつつも、アズサを使用してズバット2体と3体目となるゼルネアスをベンチに追加。バトル場に手札から追加のエネルギーをつけると、ワザ「ジオコントロール」により山札からもエネルギーを呼び込み、ゼルネアス3体に計4枚のフェアリーエネルギーが並ぶのであった。

ゼルネアスはワザによって次々エネルギーを溜めていくことが可能であり、そのスピードはエネルギー破壊戦略の速度を上回る。そして場にエネルギーが溜まることで大ダメージを出してくるデッキであり、このままひたすら待つ、というわけにはいかないか……。フレア団のしたっぱがゼルネアスのエネルギーを減らし、リョウはニンフィアGXをホルビーと交代、山札を削りにいく。

B兄は落ち着いてゴルバット、学習装置と手札を消化してプラターヌ博士に繋げ、7枚の手札からはゼルネアスがBREAK進化を遂げる。黄金に輝く伝説のポケモンに2枚目のエネルギーが再び付けられると、ついにその力が発揮され80のダメージがリョウのポケモンを襲う。ホルビーは倒れ、かるいしとエネルギーを付けたニンフィアGXがバトル場に送り出される。

フェアリーエネルギーを付けることでベンチのイーブイもニンフィアGXに進化し、手札からオドリドリとメタモンを捨ててリョウのサポートに現れたプルメリが、ゼルネアスBREAKに簡単に仕事をさせまいとそのエネルギーを破壊する。ニンフィアGXの「マジカルリボン」で手札を6枚にしてターンエンド。

勿論そのサーチただ通すB兄ではない。バトルサーチャーから“お約束”ともいえるNが打たれ、バトル場のゼルネアスBREAKの攻撃が止まることはなかった。ニンフィアGXのかるいしがフィールドブロアーの凄まじい風によって吹き飛ばされた反面、ゼルネアスBREAKに補充されたのはフェアリーエネルギーとこだわりハチマキ。ワザ「ライフストリーム」の威力は110に昇り、先のターンにゴルバットの襲撃も受けているニンフィアGXの残りHPは70となる。

なんとこの後、更に2ターン、ワザ「マジカルリボン」とサポート「N」の応酬は続くことになる。3回の「マジカルリボン」を妨害されたリョウはその間にロケット団の工作を実施し、サイレントラボとホエルオーEXをベンチに出す。……しかし対するB兄の動きには凄まじい勢いがあった。盤面には6枚のフェアリーエネルギーが溜まり、ゼルネアスの2体目もBREAK進化。そしてB兄の勝利条件であるサイド取得については1体目のニンフィアGXを倒し、後続にも150のダメージを与える。B兄の攻勢がリョウの守りを少しずつ押しており、試合の流れが傾いてきている。

このままゼルネアスBREAKに殴られ続けると敗北は必至。リョウはカウンターキャッチャーでベンチのゼルネアスを呼び出し、すぐさまフレア団のしたっぱがエネルギーを剥がすことでゼルネアスに付いているカードは学習装置のみとなる。行動不能になることを狙いつつ、やはりニンフィアGXは「マジカルリボン」を使う。

ここまでNを連打したことでリョウの作戦を妨害してきたが、サイドを進めているB兄の手札は3枚と少なくなっている。それでも、なんと手札からはダブル無色エネルギーが飛び出し、アタッカーのゼルネアスBREAKが前に出てニンフィアGX2体目をノックアウト。流石にNを4連続で射すことはできなかったが、B兄の残りサイドは1枚となり、ついに王手。

リョウはHP250の巨体、ホエルオーEXをバトル場に送り、バトルサーチャーからプルメリでしつこくゼルネアスBREAKのエネルギーを攻める……のだが、バトル場のゼルネアスBREAKにはまだ2つのフェアリーエネルギーが残っており、ワザを封じるには至らない。万事休すか。

だが、まだ諦めない。冷静に、淡々とエネルギーを溜めていくB兄の攻勢を、2ターンに渡りまんたんのくすりが受け流す。こわいおねえさんでB兄の更なる動きを防ぎ、耐え忍ぶリョウ。レスキュータンカでリソースの回復かつ山札枚数を稼がれながらも、ついにB兄の手札が尽きるところまでやってきた。

だが、盤面のゼルネアスたちが止まらない。3度目の「ライフストリーム」のダメージを残し、解決策を探しに行かざるを得ないリョウはNを使用。残りサイドが1枚であるにも関わらずB兄の手札が増えるという珍しい光景に両者から笑いが漏れつつも、2人が意識するのはその先、リョウの手に入れる6枚のカードである。手札を確認したリョウがとった行動は……数秒の沈黙の後に宣言されたターンエンドだった。

ついに4度目の「ライフストリーム」がホエルオーEXをきぜつさせ、最後のサイド、そして第19回七夜の願い星カップ優勝の称号をB兄にもたらしたのであった。

B兄WIN!

予選ラウンドから9戦全勝で見事第19回七夜の願い星カップ優勝! おめでとう!

 
  • 文: しんくあ