カバレージ

宮城大会カバレージ:決勝トーナメント準決勝(ベスト4)


うおーん(ゾロアークGX・ルガルガンGX)vs
リョウ(ニンフィアGX)

ポケモンカードゲームは、基本的に自分のポケモンを育ててワザを使い、相手のポケモンを気絶させて先にサイドカードを取り切った方が勝つ、というルールになっている。それ以外の条件でも決着がつくことはあるが、そんなことはまれでそうそう起こり得るものではない。

しかし、その別の手段を用いてゲームに勝つことを狙う。“ターンを迎えたプレイヤーが山札からカードを引くことができないとゲームに敗北する”、所謂相手の山札切れによる勝利を狙うデッキが、リョウの使う「ニンフィアGX」デッキである。大量の妨害手段で相手の動きを封じ、そのリソースを枯らせてしまうという守備的な、そして一般的な攻めるデッキとは別軸のものだ。

対するは、環境でも屈指のデッキパワーを持つ「ゾロアークGX・ルガルガンGX」デッキを駈るうおーん。この強力なポケモンGXの猛攻を、リョウは捌くことができるか。

うおーんがイワンコ、リョウがホエルオーEXの対面で全国への切符を掛けた試合が始まる。

先手のうおーんは基本闘エネルギーをイワンコに与え、カプ・テテフGXからサポート「アズサ」と動いてゾロア2体、ベトベターとベンチを展開する。

返すリョウの動きはサポート「N」で手札を総入れ替えすることから。一新した手札からどのような動きが見られるかと期待したが、ここはターンエンド。守備的なデッキゆえの待ちか、それとも手札が芳しくないのか。様々な思考が巡りつつも、ターンが移る。

相手のNで手札枚数の増えたうおーんは、ベンチのゾロア、ベトベターをそれぞれ進化させ、かるいしを付けたイワンコがゾロアークGXと交代、ダブル無色エネルギーを付けて100のダメージをホエルオーEXにぶつける。攻撃開始だ。

しかしすぐさまリョウはホエルオーEXにまんたんのくすりを使い、体力を全回復。再びNで手札を6枚にしつつ、ホエルオーEXにかるいしを持たせて手札から出てきたオドリドリをバトル場に出す。 ここからお互いの干渉がより熾烈を極めていく。ベンチに2体目のゾロアークGXを用意したうおーんは、ルガルガンGXの特性によりベンチに下がったホエルオーを呼び出し、グッズ「フィールドブロアー」がかるいしを吹き飛ばして再びベンチに逃げることを許さない。ライオットビートでクロックを刻んでいく。

リョウ、まんたんのくすり、N。前のターンと同じ動きを見せつけ、更にイーブイをベンチに加える。
うおーん、「ライオットビート」120ダメージ。何度回復されても、何度でも殴り続けるのみ。

リョウは3度まんたんのくすりを使用……はできなかったが、守るだけではなく相手への妨害も行うのがこのデッキである。サポート「フレア団のしたっぱ」。ゾロアークGXは行動するためのエネルギーを破壊され、リョウのベンチにはついにニンフィアGXが姿を現す。

ビートダウンを仕掛けるためにエネルギーを探すうおーん、プラターヌ博士の導きと2匹のゾロアークGXによりダブル無色エネルギーを確保、こだわりハチマキも巻いて気合を入れ直した一撃は、ホエルオーEXを打ち倒す。勝利までのサイドカードを残り4枚と前進させた。

リョウはバトルサーチャーからもうこのゲーム4度目になるN。これまではお互いに6枚の手札を手に入れていたが、ついにサイドは動き、これからはリョウが恩恵を受ける形となっていくと思われる。2体目のニンフィアGXを用意し、バトル場のオドリドリがかるいしの恩恵によりベンチに下がってニンフィアGXの「マジカルリボン」。うおーんの攻撃から身を守る、うおーんの動きを阻害することを目的として、3枚ものカードを山札からサーチ。

それをよしとしないうおーん、こちらもバトルサーチャーからN。そう、サイド枚数が多いからといって、必ずしもNが味方をするとは限らなかったのだ。ニンフィアGXの働きを弱める、あるいは無にするプラズマ団の王。ルガルガンGXに2枚目のエネルギーとなるストロングエネルギーを貼りつつ、前衛を務めるゾロアークGXが攻撃を敢行。ニンフィアGXの悪タイプに対する抵抗力で若干のダメージは軽減されたものの、200もあったHPは残り70となった。

リョウは2体目のニンフィアGXにエネルギーを溜め、普通のデッキではなかなか見ることができないサポート「ロケット団の工作」を手札から出す。このサポートは、コインを2回投げてオモテが出た回数×2枚のカードを相手の山からトラッシュする、まさに相手の山札切れを狙うこのデッキにうってつけのカードだ。2回の表によって4枚のカードを削り、「マジカルリボン」で手札を整える。

相手に妨害されるだけにはいかない。うおーんは「とりひき」で山札を掘り進め、再びのN。レスキュータンカで減った山札のカバーも行い、ゾロアークが攻める。2度目の攻撃にはニンフィアGXも耐えることはできず、サイドを進めて残り2枚と勝利へ迫るうおーん。リョウは耐えきることができるか。

リョウはターンを迎える。バトル場はかるいしを持ったオドリドリ。スタジアム「サイレントラボ」とサポート「プルメリ」で相手の動きを縛る。追い詰められようとも、やることは変わらない。

うおーんはリソースを枯らされる前に決着を狙う。バトルサーチャーが選んだ相手はスカル団のボス「グズマ」。ベンチに控えるサイド2枚分のポケモン、ニンフィアGXをバトル場に引きずり出し、スカル団の幹部によって破壊されたダブル無色エネルギーをゾロアークGXにもう一度与え、「ライオットビート」。130ダメージをニンフィアGXは受け、リーチがかけられる。

しかし、まだゲームは終わらない。まんたんのくすりでニンフィアGXは回復し、バトルサーチャーから何度でも登場するN。うおーんの手札を2枚に抑え込みつつ、6枚の手札を手に入れたリョウは改造ハンマーでこれまたゾロアークGXのエネルギーを奪う。ニンフィアGXが3枚のカードを手札に呼び込んで、ターンが移る。

手札を減らされたうおーん、しかし2体のゾロアークGXが場に存在している。手札を補充してプレッシャーをかけ続けていく……だが2度の「とりひき」は、成果を上げられず不発に終わった。

相手の動きが止まった。そしてニンフィアGXがもたらした3枚が手札に残った。リョウはカウンターキャッチャーで動きの鈍いベトベトンを呼び出し、びっくりメガホンで相手の道具を吹き飛ばす。更にこわいおねえさんがうおーんの手札を3枚奪い、ニンフィアGXが次の手段を集めていく。

こわいおねえさんを受けつつも手札に残したかるいしが、うおーんのベトベトンをベンチに戻し、攻めることを推し進める。ゾロアークGXにエネルギーは無く、ワザが使えるのはルガルガンGXのみであり、そのルガルガンでも「デスローグGX」しか使うことはできない。それでも、攻める。まだ山にエネルギーは残っている。ベンチポケモンが1体でストロングエネルギーの打点強化も併せて70ダメージがニンフィアGXに通る。

だが、リョウはターンに入るなり迷いなく動く。そしてそれは今までの動きとは違っていた。サポート「ポケモンだいすきクラブ」で手に入れたのはソーナンスとホルビー。そして手札から2枚の「時のパズル」。かるいしとフェアリーエネルギーをトラッシュから手に入れ、気づけばバトル場はホルビーに交代していた。ワザ「ほるほる」が宣言される。ホルビーの持つ古代能力「Ω連打」により2回ワザを使うことができるため、うおーんの山札は2枚削られる。トラッシュに落ちたのはゾロアークGXと、ワザを使うために必要になるダブル無色エネルギー!勝つための重要なリソースを削られてしまい、攻め切ることが怪しくなる。

……しかし、そのエネルギーカードがトラッシュされたことは、ワザを使えなくなること以上に重要な意味を持っていた。

なぜなら、そのダブル無色エネルギーはうおーんの山札、最後の1枚であったのだ。

うおーんは次のターン、カードを引き入れることができなかった。

それは、対面に座るリョウが全国大会への出場権利を引き寄せたことを意味していた。

リョウWIN!

昨年に引き続き、BATTLE X ROAD本戦への出場権を手中に収める!

 
  • 文: しんくあ