考察記事

BXR予選第二期 振り返りと結果考察


入賞デッキイメージ画像

北日本の2会場で熱い戦いを繰り広げたBATTLE X ROAD第一期予選。

その興奮冷めやらぬうちに、予選は第二期を迎え、愛知、そして神奈川へと戦いの地を移しました。

現在の大規模自主大会形式の礎を築いた、愛知:ゴールドギャラドスカップ。

開催回数ゆうに100を超え、もはや関東圏の歴史そのものといえる神奈川:港南ジム。

折りしも台風が日本列島に近づく中、その暴風に負けないほどの激戦が行われ、愛知からは4名、神奈川からは2名の選手が、来年の本大会へと駒を進めました。

本記事では、前回記事同様、それぞれ2大会の結果を振り返り、見事に本大会の権利を獲得したデッキのキーポイントを見ていきたいと思います。

もしも前回記事(BXR予選第一期 振り返りと結果考察)をご覧になられていない方がいらっしゃれば、併せてご一読いただけますと、メタゲームの動きがいっそうわかりやすいかもしれません。

10月22日 愛知大会(ゴールド・ギャラドス・カップ)

台風接近のニュースが流れる中、121名ものプレイヤーが集まって開催された愛知大会。

その注目のメタゲームは、どうなったでしょうか。

最大勢力は、「ゾロアークGX・ルガルガンGX」。

【ゾロアークGX(SM3+)】と【ルガルガンGX(SM2L)】という、強力な特性を持った2種のGXポケモンをメインに据えたこのデッキタイプは、あらゆる大会で最大勢力の一角を占めてきました。

そして、その「ゾロアークGX・ルガルガンGX」と同数の使用者を集めたのが、何と「サーナイトGX」デッキ。

今年8月に行われた、ポケモンWCS2017のマスターディビジョンでも優勝を飾っており、そのデッキパワーの高さは折り紙付きです。
9月以降のメタゲームでは、やや人気に陰りが見えたものの、しかしメインアタッカーの【サーナイトGX(SM3N)】が230という高HPに加えて悪抵抗を持っており、【ゾロアークGX】には一撃で倒されないという点が再び再評価され、ここまでの高使用率となりました。

そこから使用者3番手に、もはや言わずと知れた「マーシャドーGX・よるのこうしん」、そして4番手には「ボルケニオンEX・バクガメスGX」デッキと続きます。
しかしながらこの4デッキ、実は使用率には大きな差がありません。ある意味では、多様なデッキが存在する、非常に混沌とした環境と言えます。

と、言うものの。

実は、【ゾロアークGX】をメインアタッカーに据えたデッキ、という括りで見るならば、上記「ゾロアークGX・ルガルガンGX」以外も足すと、何と1/4以上のプレイヤーが選択しています。
結局のところはこの環境、便利すぎる【ゾロアークGX】を中心に動いているのは、間違いないのかもしれません。

【ゾロアークGX】を使う側に回るか、倒す側に回るか。はたまたその両方か。

愛知大会の結果から、上位プレイヤー3名の選択を見ていきましょう。

※台風の影響により、トップ4以降の試合は中止となったため、上位陣の順位は暫定です。 また、1名の方のデッキは非公開希望となっています。

 

ギャラドス・ゾロアークGX

使用者(戦績) メガちく(愛知大会優勝)

ポケモン

コイキング SM3N 4
ギャラドス SM3N 3
ゾロア SM3+ 2
ゾロアークGX SM3+ 2
カプ・コケコ SM2+ 1
カプ・テテフGX SM2L 2
シェイミEX XY6 1
マーシャドー XY6 1
オドリドリ SM1+ 024 1
ウソッキー SM1+ 1

エネルギー

ダブル無色エネルギー   4

トレーナーズ

プラターヌ博士   2
N   1
アオギリの切り札  2
グズマ   1
時のパズル   4
バトルサーチャー   4
ハイパーボール   4
バトルコンプレッサー   4
トレーナーズポスト   4
こだわりハチマキ   3
ダートじてんしゃ   2
フィールドブロアー   1
あなぬけのヒモ   1
かるいし   1
カウンターキャッチャー   1
スペシャルチャージ   1
スカイフィールド   1
ロトム図鑑   1

愛知大会入賞デッキはバリエーションに富んでいますが、その中でもこのデッキは、物珍しさでは群を抜いているのではないでしょうか。

メインアタッカーは【ギャラドス(SM3N)】。

ワザ「あたりちらす」は、自分のトラッシュにある【コイキング】の数×50ダメージ。単純に、トラッシュに2枚の【コイキング】があれば100ダメージ、そして4枚なら、何と200ものダメージになります。 その強力な「あたりちらす」をバックアップするのが、【ゾロアークGX(SM3+)】と【アオギリの切り札】。
【アオギリの切り札】は、使う条件は難しいものの、たとえ進化カードでも水ポケモンを直接トラッシュからベンチに出せるサポート。たとえばBWシリーズがスタンダードで使えたころは、2進化の【カメックス(BW6)】を素早く場に出すために、たびたび使われていたカードです。

このデッキでは、【コイキング】から進化することなく【ギャラドス】を場に出すために使います。そうすることで、4枚の【コイキング】をトラッシュに置いたまま、【ギャラドス】での攻撃可能にしているというわけです。

【アオギリの切り札】は、使う条件が難しいと上で書きました。その条件は、手札が【アオギリの切り札】だけのときしか使えない、というもの。
しかしこのデッキの他のカードは、その条件を満たすため、つまり手札をうまく使いきるために入れられています。

【コイキング】をトラッシュに送り込むための【バトルコンプレッサー】は4枚確定としても、ほかに4枚ずつ投入された【時のパズル】【トレーナーズポスト】は、必要なカードを手札に加えられるだけでなく、いつでも使えるグッズのため、手札を減らしやすく、【アオギリの切り札】の条件を後押しします。【ダートじてんしゃ】も同様の理由です。
ポケモンのカードが手札にたまっては困るので、たねポケモンの枚数も最小限。とはいうものの、「ゾロアークGX・ルガルガンGX」デッキに効く【ウソッキー(SM1+)】や、「マーシャドーGX・よるのこうしん」デッキ相手に役に立つ【オドリドリ(SM1+ 024)】など、いまのメタゲームを戦う上で必要なカードはしっかり入れられています。

また、1枚だけ入れられた【スカイフィールド】は、手札に来すぎてしまったたねポケモンを一気にベンチに出すのに役立ちます。もちろん、同じく手札にたまってしまっては困るので、スタジアムは2枚は入っていません。
【アオギリの切り札】を使うと、場に【ギャラドス】が出て、さらにカードを5枚引くことができます。しかしそれでも、ワザに必要な【ダブル無色エネルギー】が引けなかったら?
そのときは、【ゾロアークGX】の特性「とりひき」が、さらに2枚のカードを手札にもたらします。この特性、本当に強力な能力です。
また、先程触れた1枚の【スカイフィールド】は、憎らしくも【ゾロアークGX】のワザ「ライオットビート」まで後押ししています。

こう書いてくると、このデッキの最大の魅力は、その最大ダメージにあるように思えます。
しかし忘れてはならないのは、【ギャラドス】はEX/GXポケモンではない、という点です。

お互いが同じぐらいのダメージで攻撃し合っていても、一方がEX/GXで、もう一方が非EX/GXならば、当然、取られるサイドの枚数は差がついていきます。このデッキの強みは、200前後のダメージで相手を攻撃しつつも、こちらのメインアタッカーは、倒されてもサイドが1枚しか取られない、というところにあるのです。単純計算で、2体の【ギャラドス】で相手のEX/GXを1体ずつ討ち取っていけば、おのずと勝利が見えてきます。

そのためこのデッキは、大急ぎで【アオギリの切り札】まで目指す必要がないこともあります。序盤は【コイキング】から進化させて100前後のダメージで攻撃しつつ、条件が整った中盤以降に【アオギリの切り札】から一気にゲームを決めに行く。
そんな、見た目によらない柔軟な動きができるのも、このデッキが100人越えの大会で入賞することができた秘訣かもしれません。

 

ゾロアークGX・ドータクン

使用者(戦績) クライフ(愛知大会3位)

ポケモン

ドーミラー 242/XY-P 3
ドータクン XY-P 3
ゾロア SM3+ 3
ゾロアークGX SM3+ 3
カプ・テテフGX SM2L 3
テッカグヤGX SM4+ 1
マーシャドーGX SM2L 1
ゲノセクトEX XY10 1
オドリドリ SM1+ 024 1
ピッピ CP6 1

エネルギー

基本鋼エネルギー   7
ダブル無色エネルギー   4

トレーナーズ

プラターヌ博士   3
N   2
グズマ   2
ククイ博士   1
アズサ   1
アセロラ   1
オカルトマニア   1
バトルサーチャー   4
ハイパーボール   4
こだわりハチマキ   3
かるいし   3
フィールドブロアー   1
レスキュータンカ   1
パラレルシティ   2

デッキ名に【ゾロアークGX】と入っているものの、その周りを固めるのが【ドータクン(XYB)】をはじめとした鋼ポケモン、というのが、このデッキの興味深いところです。

この大会の直前に発売されたハイクラスパック「GXバトルブースト」からも、待ってましたとばかりに【テッカグヤGX(SM4+)】を採用しています。
【テッカグヤGX】のGXワザ「ブラスターGX」は、効果は地味ながら、相手ポケモンをきぜつさせる前にサイドがすべて表になるため、サイドを取るときにカードを見ながら必要なものを取ることができるという、擬似的なサーチ効果にもなっています。

また言うまでもなく、180ダメージという打点も魅力的です。3枚積まれた【こだわりハチマキ】のおかげで、現環境でキーになる210というダメージも出しやすくなっています。
通常ワザの「ムーンプレス」は、そのままだと130というダメージですが、【こだわりハチマキ】に加え、【ククイ博士】のおかげで、EX/GXポケモンが射程圏内に入る180ダメージまで出せるようになっています。

ほかにトレーナーズのカードで特徴的な点として、スタジアムが【パラレルシティ】ということが挙げられます。

【ゾロアークGX】が入っているものの、【スカイフィールド】が入っていないため、自分からワザ「ライオットビート」の最大ダメージを出すことはできません。
その代わりに積まれた【パラレルシティ】は、対「ゾロアークGX・ルガルガンGX」デッキで有効に働きます。相手のベンチの枚数を制限して【ゾロアークGX】の打点を押し下げ、こちらは【テッカグヤGX】や【ゲノセクトEX】の高打点で押し切ろう、という意図が、このカード選択から感じられます。

対「ゾロアークGX・ルガルガンGX」では、相手が【スカイフィールド】を場に出し、一気にベンチを並べて【ゾロアークGX】で攻撃してくる、ということがあるかもしれません。
しかしそのときは、こちらも相手の【スカイフィールド】を利用してベンチを並べ、同じく【ゾロアークGX】で、もしくは【ピッピ(CP6)】で相手の「ライオットビート」を使って、返り討ちにする、ということができます。

また【パラレルシティ】は、「サーナイトGX」デッキや「ジュナイパーGX」デッキといった、進化デッキに対しても効果的な場面があります。進化デッキはベンチにポケモンを多く並べる必要があるため、序盤に【パラレルシティ】で相手のベンチを3枚まで制限してしまえば、相手はうまくベンチを並べられず、序盤の展開に苦労します。その間にこちらが場を充分に展開すれば、中盤以降のゲーム運びを有利にすることできます。

鋼ポケモンをメインに据えたデッキは、「ボルケニオンEX・バクガメスGX」デッキが流行していた今年の春ごろには数を減らしていました。しかしながらこの大会では、上記のとおり、「サーナイトGX」デッキがかなりの人気を集めています。その意味で、「サーナイトGX」の弱点を突くことのできるこのデッキの入賞は、まさにメタゲームの動きを読みきった結果と言えるでしょう。

 

ジュナイパーGX・マーシャドーGX

使用者(戦績) ドラゴラー(愛知大会4位)

ポケモン

モクロー SM1+ 4
フクスロー SM1+ 4
ジュナイパー SM1+ 4
ガマゲロゲEX XY3 1
カプ・テテフGX SM2L 1
マーシャドーGX SM3N 1
ミルタンク XY2 1
エーフィEX XY9 1
シェイミEX XY6 2

エネルギー

基本草エネルギー   3
ダブル無色エネルギー   4

トレーナーズ

プラターヌ博士   4
N   2
グズマ   1
アセロラ   1
オカルトマニア   1
活力剤   4
バトルサーチャー   4
ハイパーボール   4
バトルコンプレッサー   3
レベルボール   1
かるいし   2
こだわりハチマキ   1
フィールドブロアー   1
レスキュータンカ   1
巨大植物の森   4

【ジュナイパーGX】デッキは予選第一期の北海道大会でも結果を残していましたが、あちらのデッキが【カプ・コケコ(SM2+)】のダメージばらまきを主な攻撃の手段としていたのに対し、こちらのデッキは、【ガマゲロゲEX(XY3)】、【ミルタンク(XY2)】そして【マーシャドーGX(SM3N)】といったたねポケモンたちで攻めていきます。

【ガマゲロゲEX】と【ジュナイパーGX】は、SMシリーズ発売直後から存在している、とても息の長い組み合わせです。相手のグッズを使えなくさせる「ブルブルパンチ」に泣かされたプレイヤーの方も多いと思いますが、環境が移り変わっても、序盤から繰り出される「ブルブルパンチ」の威力は健在です。

【グソクムシャGX(SM3N)】をはじめ、【ガマゲロゲEX】を一撃で倒せるポケモンが増えてしまったので、枚数こそ1枚に抑えられています。それでも、「ブルブルパンチ」で相手の展開を遅らせ、そのあいだに【ジュナイパーGX】の特性「フェザーアロー」でダメージを効率よく与えてく動きは、常にこのデッキが持つ得意戦略のひとつです。

もう片方のアタッカー、【ミルタンク】は、【ガマゲロゲEX】には出せない高打点を出す役割を担います。また、非EX/GXポケモンなので、倒されてもサイドが1枚しか取られない、というのも魅力的な点です。

EX/GXポケモンばかりのデッキだと、サイドを2枚ずつ×3回取られるとゲームに負けてしまいますが、その間に非EX/GXポケモンが入ると、相手は勝利まで4回の攻撃が必要になります。そこで得られる1ターンは非常に大きいため、こういったEX/GXメインのデッキの中に入っている非EX/GXのポケモンは、見た目以上に重要なのです。

【マーシャドーGX】は、トラッシュにある【ガマゲロゲEX】や【ミルタンク】のワザを使えますが、【ゾロアークGX】の弱点を突ける闘タイプであるというのも大事な点です。

対「ゾロアークGX・ルガルガンGX」で、たとえば序盤から【マーシャドーGX】で「ブルブルパンチ」を使いながら相手の【ゾロア】をどんどん倒していけば、一気にゲームが有利になります。中盤の大事な場面で【マーシャドーGX】が「ひゃくにんりき」を使い、相手の【ゾロアークGX】を一発で倒すのも、とても有効な動きです。

またトレーナーズのポイントとして、【アズサ】が入っていないのも、注目すべきところです。

公式大会で活躍していた「ジュナイパーGX・アローラキュウコンGX」デッキは、【アズサ】でベンチポケモンを並べ、中盤以降の展開に繋げていくのが主でした。
しかしこのデッキは、【活力剤】【バトルコンプレッサー】のコンボで【ジュナイパーGX】を並べるのを目指します。実は北海道大会優勝の「ジュナイパーGX」デッキも同じ方法を採用していました。

【アズサ】を使ってベンチを並べると、どうしてもベンチにHPの低いたねポケモンが並ぶ瞬間が生じます。そして「ゾロアークGX・ルガルガンGX」のような速いデッキは、【ジュナイパーGX】への進化をできるだけ減らそうと、その瞬間を狙ってどんどんと攻めてきます。
それよりは、【アズサ】をすっぱりと諦め、【巨大植物の森】から一気に【ジュナイパーGX】をどんと立ててしまう。こういったメタゲームの速度に応じた工夫が、上位入賞という結果に結びついています。

10月29日 神奈川大会(港南ジム)

愛知大会の翌週に行われた神奈川大会は、またもや台風接近という不運に見舞われながらも、60名を越すプレイヤーが集まりました。

本大会への出場権は計2名に与えられますが、この港南ジムでは、権利付与先が、マスター1名・ジュニア1名。マスターにとってはシビアな、そして、ジュニアにとっては大きな大きな目標となる方式です。長い歴史と伝統を持つ港南ジムのコンセプトが、よく表れています。

その神奈川大会のメタゲームは、しかしやはりというべきか、「マーシャドーGX・よるのこうしん」デッキと「ゾロアークGX・ルガルガンGX」の二強体制。

3番手には「ゾロアークGX・グソクムシャGX」。エネルギーが少なく攻撃でき、【サーナイトGX】に対して強いことから、【グソクムシャGX】は再び人気を集め始めています。これも、【ゾロアークGX】に強い【サーナイトGX】が増えてきたため、それを見越したプレイヤーが【グソクムシャGX】に再び目を向けたからだと思われます。
そして4番手、5番手は、「サーナイトGX」デッキ、「ジュナイパーGX」デッキ、と続いていきます。

今回は「マーシャドーGX・よるのこうしん」デッキが最大勢力だったものの、【ゾロアークGX】メインのデッキの合計が全体の約1/4になるのは、先の愛知大会と同様です。 そしてとうとう、本命と言われ続けてきた「ゾロアークGX・ルガルガンGX」デッキが頂点を掴み取りました。

 

ゾロアークGX・ルガルガンGX

使用者(戦績) mepo(神奈川大会マスター優勝)

ポケモン

ゾロア SM3+ 4
ゾロアークGX SM3+ 3
イワンコ SMD 3
ルガルガンGX SM2L 2
シェイミEX XY6 3
カプ・テテフGX SM2L 2
バリヤード XY8 1
ウソッキー SM1+ 024 1
オドリドリ SM1+ 024 1
アローラベトベター SM1M 1
アローラベトベトン SM1M 1

エネルギー

ダブル無色エネルギー   4
基本闘エネルギー   2
ストロングエネルギー   1

トレーナーズ

プラターヌ博士   3
アズサ   2
マオ   1
グズマ   1
N   1
アセロラ   1
オカルトマニア   1
クセロシキ   1
バトルサーチャー   4
ハイパーボール   4
こだわりハチマキ   2
かるいし   2
レスキュータンカ   2
フィールドブロアー   1
ターゲットホイッスル   1
スペシャルチャージ   1
スカイフィールド   3

いかに「ゾロアークGX・ルガルガンGX」を倒すか、という点において、非常に多くのことが語られてきたデッキです。それだけこのデッキは強力で、あらゆるプレイヤーから意識され、研究され、あるいは目の敵にされてきました。その一方で、このデッキタイプ同士をしっかり眺める、という機会は、あまりないかもしれません。

このデッキの参考例として、最初の記事でも紹介した、チャンピオンズリーグ横浜の準優勝デッキがあります。

似たようなデッキに思えて、見比べて見ると、実はいくつか細かな違いがあることがわかります。

  • 【レスキュータンカ】の有無
  • 【バリヤード(XY8)】の有無
  • 【時のパズル】の有無
  • 【センパイとコウハイ】と【マオ】

などがそれにあたります。

対「ゾロアークGX・ルガルガンGX」を考えたとき、多くのデッキはいかに【ゾロアークGX】を一撃で倒すか、ということを念頭に入れてきます。それは「ゾロアークGX・ルガルガンGX」同士のマッチアップ、いわゆるミラーマッチでも同様で、場にいる【ゾロアークGX】の頭数を守ることは、そのままゲームの流れに直結します。

【レスキュータンカ】は倒された【ゾロア】をすぐに手札に戻すことができるため、序盤から中盤にかけて、ベンチを安定して展開するのに役立ちます。
デッキ全体が序盤の安定性にフォーカスしているため、中盤以降で役立つ【センパイとコウハイ】よりも【マオ】を優先し、【時のパズル】よりも、【レスキュータンカ】など、便利なカードの枚数自体を増やしています。

また、【パラレルシティ】など、【スカイフィールド】とワザ「ライオットビート」の組み合わせに的を絞った対策も増えてきています。

【スカイフィールド】がトラッシュされると、ベンチポケモンもまとめてトラッシュされてしまいますが、【レスキュータンカ】で山札に3枚ポケモンを戻すのは、そのあとの「ライオットビート」のダメージを確保する上でも大事な動きです。

【バリヤード】は地味なカードではありますが、【マッシブーン(SM4S)】【カプ・コケコ】など、ベンチへ攻撃してくるポケモンに対して効果的です。【マッシブーン】も【カプ・コケコ】も、やはり【ゾロアークGX】対策として使われることが多く、メタゲームの流れを読んだ選択が光ります。

 

ジュナイパーGX・マーシャドーGX

使用者(戦績) カイ(神奈川大会ジュニア優勝)

ポケモン

モクロー SMD 4
フクスロー SMA 4
ジュナイパーGX SMA 4
マーシャドーGX SM3N 2
ガマゲロゲEX XY3 1
ネクロズマGX SM3N 1
カプ・テテフGX SM2L 1
ミルタンク XY2 1
ジラーチ 235/XY-P 1
エーフィEX XY9 1
シェイミEX XY6 1

エネルギー

ダブル無色エネルギー   4
基本草エネルギー   3

トレーナーズ

プラターヌ博士   4
N   2
クセロシキ   1
グズマ   1
アセロラ   1
バトルサーチャー   4
ハイパーボール   4
バトルコンプレッサー   3
活力剤   3
闘魂のまわし   2
かるいし   2
レスキュータンカ   1
巨大植物の森   4

愛知大会同様に、神奈川大会でも「ジュナイパーGX・マーシャドーGX」デッキが権利を獲得しています。

そしてこのデッキも、進化のために【アズサ】ではなく【バトルコンプレッサー】【活力剤】コンボを採用しています。メタゲームが動かない限りは、現環境の「ジュナイパーGX」デッキは、それが標準になっていくでしょう。

このデッキの特徴として、【こだわりハチマキ】よりも【闘魂のまわし】が優先されています。HPのあまり高くない【マーシャドーGX】をバトル場で長く戦わせるためで、【マーシャドーGX】が長くバトル場にいてくれれば、必殺の【ネクロズマGX(SM3N)】の「ブラックレイGX」が一気にダメージを与えます。

相手が進化デッキならば、あとは【エーフィEX(XY9)】の「ミラクルシャイン」がゲームを終わらせるだけです。

【マーシャドーGX】による「ブルブルパンチ」から「ブラックレイGX」は、グッズを使えなくなっている状況では、わかっていても非常に防ぎづらい動きです。
また、小さなポイントですが、【闘魂のまわし】のついた【マーシャドーGX】のHP190は、【こだわりハチマキ】のない【ゾロアークGX】の「ライオットビート」を一度耐えるラインです。「ブルブルパンチ」を使っていれば相手は【こだわりハチマキ】をつけられないため、対「ゾロアークGX・ルガルガンGX」では非常に有効な動きです。

【ジラーチ(XY-P)】もまた、特殊エネルギーの多い現環境では強力なカードです。【マーシャドーGX】からもワザが使えるため、「ブラックレイGX」に繋ぐワザとしても役立ちます。

まとめ

【ゾロアークGX】を使う側に回るか、倒す側に回るか。はたまたその両方か。

神奈川大会マスターの結果は、やはり「ゾロアークGX・ルガルガンGX」強し、というのをまざまざと見せてくれました。

また、愛知大会と神奈川大会でそれぞれ入賞した「ジュナイパーGX・マーシャドーGX」は、「ゾロアークGX」デッキや「よるのこうしん」デッキをいかに倒すか、という例を見せてくれました。
そして【ギャラドス】や【ドータクン】は、【ゾロアークGX】を活用しつつも、相手の【ゾロアークGX】をどう攻略していくか、そんなアイディアに満ちていました。

BATTLE X ROAD予選もとうとう終盤戦。第三期はすぐそこまで迫っています。

【ゾロアークGX】の勢力は衰えることがないでしょう。

その勢いはさらに研究され、上位を制圧するのか。
それとも、それを乗り越えるデッキが結果を残すのか。

その答えは、予選第三期:東京大会と大阪大会考察記事で、確かめることにしましょう。

 
  • 文: ukinin