考察記事

BXR予選開幕!デッキと環境おさらい


いよいよ今年も、BATTLE X ROADの季節がやってきました。

過去最大規模のオーガナイザーイベントとして、延べ300人超の来場者を迎えた昨年。今年は新たに北海道での予選大会も発表され、いっそうのパワーアップを遂げて開催されます。
1月の本大会に先立つ形で、予選大会はもうすぐそこ、10月8日の北海道を皮切りに、全国6会場で行われます!

本記事では、最近活躍したデッキと、新しく発売されたSM第4弾を用いたデッキを紹介します。BATTLE X ROAD各予選大会参加予定の方の、デッキ構築の際に参考になれば幸いです。

チャンピオンズリーグ横浜2018振り返り

アメリカ・アナハイムで行われたポケモンWCS2017の興奮も冷めやらぬ9月3日(日)、2018シーズンの開幕戦となるチャンピオンズリーグ横浜が開催されました。

ポケモンWCS2017のレギュレーションはSMシリーズ第3弾まで。
つまり9月のチャンピオンズリーグ横浜は、7月発売の「ひかる伝説」が初めて使えた大型公式大会だったのです。

ある意味では、その「ひかる伝説」の真価が試される大会でした。
が……フタを開けてみれば、「ひかる伝説」の【ゾロアークGX(SM3+)】が、トップ8のデッキすべてに採用されるという驚きの結果に。文字通りに、【ゾロアークGX】がいたるところで暴れまわった大会になりました。

 

ゾロアークGX・ルガルガンGX

使用者(戦績) イトウ シンタロウ(準優勝)

ポケモン

ゾロア SM3+ 4
ゾロアークGX SM3+ 3
ゾロアーク XY8 1
イワンコ SMD 3
ルガルガンGX SM2L 2
アローラベトベター SM3H 1
アローラベトベトン SM1M 1
ウソッキー SM1+ 1
オドリドリ SM1+ 024 1
カプ・テテフGX SM2L 3
シェイミEX XY6 2

エネルギー

基本闘エネルギー   2
ダブル無色エネルギー   4
ストロングエネルギー   1

トレーナーズ

プラターヌ博士   3
N   2
アズサ   2
センパイとコウハイ   1
グズマ   1
オカルトマニア   1
バトルサーチャー   4
ハイパーボール   4
時のパズル   4
かるいし   2
こだわりハチマキ   2
ターゲットホイッスル   1
フィールドブロアー   1
スカイフィールド   3

トップ8に残った8つのデッキのうち、半分の4名が使っていたのが、この「ゾロアークGX・ルガルガンGX」です。準優勝のイトウ シンタロウ選手のデッキを例に、なぜこのデッキがこれほどの活躍を見せたのか、3つの理由から見ていきたいと思います。

理由その1  強力な特性持ちのGXポケモン

このデッキをここまでの活躍に導いた最大の理由が、この強力な特性です。 【ゾロアークGX(Sm3+)】の「とりひき」という特性は、手札を1枚捨てて、山札を2枚引く、というもの。 シンプルな能力に見えますが、カードを引くという効果は、見た目以上に強力です。 カードを複数引く動きは、【プラターヌ博士】など、基本的にサポートのカードの効果です。普通なら、1ターンに1度しか行うことができません。 それがこのデッキは特性でも、しかも場にいるかぎり毎ターンできるのですから、手札の枚数や中身は、対戦相手よりもどんどん良くなっていきます。ゾロアークGXが2体いれば、【ハウ】もびっくり、カードをさらに4枚も引くことができます。 ゲームの中盤以降、【N】を使われて手札が少なくなっても、あまり痛手にはなりません。 カードを引くことに関していえば、今年6月に行われた日本一決定戦の優勝デッキ【サーナイトGX(SM3H)】にも、【オクタン(XY8)】が入っていました。あのデッキも、カードを引く特性の強さを物語るデッキでした。

【ルガルガンGX(SM2L)】の特性「ブラッディアイ」も、サポート【フラダリ】と同様の効果です。 同じく、サポートでしかできないはずの動きが、特性でできてしまいます。いわば、【フラダリ】を使いつつ、さらに他のサポートを使っているようなものなのです。 本来ならば、1ターンに1度だけのサポートの効果を、1ターンに何度も使えてしまう。このデッキの一番の強みはそこにあります。

理由その2 軽いコストと打点の高さ

このデッキのメインとなる攻撃は【ゾロアークGX】の「ライオットビート」です。テキストは、場のポケモンの数×20ダメージ。 【スカイフィールド】が場に出ている状態では、バトル場の【ゾロアークGX】+ベンチ8体で、180ダメージまで出せます。 さらに、【こだわりハチマキ】をつければ210ダメージ。この210というダメージは、ポケモンWCS2017でも活躍していた【グソクムシャGX(SM3N)】や【アローラキュウコンGX(SM2K)】を一回で倒せるダメージです。また、【ホウオウGX】や【ボルケニオンEX】も一撃で倒せます。 もちろん、もっとエネルギーが必要でもっと多くのダメージを出せるポケモンは他にもいます。 ただ、いまのスタンダード環境で強いポケモンを考えるなら、【ダブル無色エネルギー】1枚で210というダメージは、もっとも最適なダメージ効率といえるのです。

理由その3 デッキ展開の早さ

見逃しがちですが、このデッキが非常に早いデッキというのも忘れてはいけないポイントです。 同じくポケモンWCS2017で活躍した【サーナイトGX】のデッキは、ゆっくりとした2進化。2進化のデッキは、場が完成すれば無類の強さを誇りますが、場の完成までは数ターンが必要です。 「ゾロアークGX・ルガルガンGX」デッキは、2ターン目から、相手がベンチで育てようとしてるポケモンを「ブラッディアイ」でバトル場に呼び出しながら、「ライオットビート」でどんどんと倒していくことができます。 キーとなるのがサポートの【アズサ】。【アズサ】で【ゾロア】【ゾロア】【イワンコ】と場に出せば、2ターン目からすぐに進化して攻撃を始められます。 イトウ選手は2枚入れることで、サイド落ちを防ぐとともに、少しでも初手の7枚で引きやすくしています。

 

マーシャドーGX・よるのこうしん

使用者の戦績 TOP8に3名(TOP4の2名含む)

http://www.pokemon-card.com/

サンプルデッキリストは、上記リンク先ご参照ください。

「よるのこうしん」は、時期によって多い少ないはあったものの、XY4発売時からずっと使われてきたデッキタイプです。そのデッキタイプが、「光を喰らう闇」から【マーシャドーGX(SM3N)】を、「ひかる伝説」から【ゾロアークGX】を得て、さらに強力になって戻ってきました。

「よるのこうしん」は非常に強力なワザですが、メインの攻撃役の【バチュル(XY4)】のHPが30しかなく、簡単に倒されてしまうという欠点がありました。 しかしながら【マーシャドーGX】の特性「シャドーハント」がトラッシュの【バチュル】のワザを使うことで、HP150もあるポケモンが、強力な「よるのこうしん」を使い続けることができるのです。【闘魂のまわし】を付ければHP190。そう簡単には倒されません。 また、デッキ名には出てきていませんが、【ゾロアークGX】も入れられています。 特性「とりひき」はこのデッキのドローも支えるとともに、ワザ「よるのこうしん」を持ったポケモンをトラッシュでき、デッキとの相性も抜群です。

理由その1  強力な特性持ちのGXポケモン

同じく【ゾロアークGX】が入っている。

理由その2 軽いコストと打点の高さ

「よるのこうしん」は【ダブル無色エネルギー】1枚で最大200以上のダメージ。さらに、【マーシャドーGX】は【ゾロアークGX】の弱点をつける。

理由その3 デッキ展開の早さ

【バチュル】【マーシャドーGX】はそれぞれたねポケモン。最速で後攻1ターン目からも攻撃できる。速さだけなら、「ゾロアークGX+ルガルガンGX」よりも速い。

しかしながら、この「マーシャドーGX・よるのこうしん」にも欠点はあります。

  1. 【カリン】【オドリドリ(SM1+ 024)】など、ワザ「よるのこうしん」に対して強いカードの存在
  2. 【オカルトマニア】【アローラベトベトン】など、【マーシャドーGX】に対して強いカードの存在

特に【オドリドリ】【オカルトマニア】はどんなデッキにも入れられる、便利なカードです。 これらのカードの存在が、「マーシャドーGX+よるのこうしん」一強になるのを防いでいる、ともいえるのです。 逆に言えば、「マーシャドーGX・よるのこうしん」を使うプレイヤーは、これらのカードを使われても、それを乗り越えて勝てるプレイングが要求されます。それほどにこのデッキは、難しく、そして非常に強力なデッキなのです。

ウルトラビースト参戦!「覚醒の勇者」「超次元の暴獣」後の環境

9月15日、SMシリーズ第4弾「覚醒の勇者」「超次元の暴獣」が発売され、ウルトラビーストと呼ばれる強力なGXたちがポケモンカードに参入してきました。 ここでは、SM4のGXポケモンのうち、【シルヴァディGX】【マッシブーンGX】をそれぞれ取り上げたいと思います。

 

サンプルデッキレシピ「シルヴァディGX・次元の谷+超ポケモン」

使用者(戦績)  

ポケモン

タイプ:ヌル SM4S 3
シルヴァディGX SM4S 3
カプ・テテフGX SM2L 2
シェイミEX XY6 1
ネクロズマGX SM3N 1
ミミッキュ SM2L 1
エーフィEX XY9 1
オドリドリ SM1+ 024 1
ウソッキー SM1+ 1
ラティオス SM3+ 1

エネルギー

基本超エネルギー   7
ダブル無色エネルギー   4

トレーナーズ

プラターヌ博士   4
N   3
アセロラ   2
グズマ   2
ククイ博士   1
フウロ   1
ナギ   1
オカルトマニア   1
バトルサーチャー   4
ハイパーボール   4
レスキュータンカ   2
フィールドブロアー   2
サイキックメモリ   3
ファイトメモリ   1
次元の谷   3

「覚醒の勇者」パッケージイラストにもなっている【シルヴァディGX】は、そのデザインに見劣りしない、優秀な能力を持ったGXポケモンです。
ワザ「ターボドライブ」は、ワザのエネルギーが無無無なので【ダブル無色エネルギー】と相性がよく、さらに場に【次元の谷】がある状態で【シルヴァディGX】に【サイキックメモリ】をつければ、【ダブル無色エネルギー】1枚で「ターボドライブ」が使えます。

基本的な戦い方は、「ターボドライブ」を使い続けて、相手を1発から2発で倒していく、というもの。120というダメージは、ほとんどのGXポケモンを2回の攻撃で倒すことが可能です。
【シルヴァディGX】が傷ついたら【アセロラ】で手札に戻しながらもう一度戦う、という、非常に粘り強い動きができるのが特徴的です。
また、【次元の谷】を使うデッキなので、【ネクロズマGX】の強力なGXワザ「ブラックレイGX」が使いやすいのも、このデッキの特徴のひとつです。
たとえ相手の場に【ゾロアークGX】や【ルガルガンGX】がたくさんいても、「ブラックレイGX」で相手のGXポケモンにすべて100ダメージを乗せ、次の自分の番に【エーフィEX】の「ミラクルシャイン」を使えば、100ダメージの乗ったGXポケモンをすべて退化させて、きぜつさせることができます。

細かなテクニックとして、【ファイトメモリ】のほうを【シルヴァディGX】につければ、闘タイプのポケモンになるので、相手の【シルヴァディGX】や【ゾロアークGX】の弱点をつくことができます。
また、GXワザ「リべリオンGX」は、相手のベンチポケモンの数×50ダメージという強力なワザですが、相手のベンチが4体のときは、「リベリオンGX」も200ダメージしか出せず、たとえば相手が【シルヴァディGX】や【グソクムシャGX】だった場合、1発で倒すことができません。そういったときのために、サンプルレシピにある【ククイ博士】や、【こだわりハチマキ】【ちからのハチマキ】といった、ワザのダメージを上げるカードを入れておくと、相手の計算を狂わすことができます。
【シルヴァディGX】や【ゾロアークGX】【グソクムシャGX】は対戦相手としてよく見かけるポケモンなので、これらのテクニックはぜひ覚えておきましょう。

 

サンプルデッキレシピ「マッシブーンGX・ルガルガンGX」

使用者(戦績)  

ポケモン

マッシブーンGX SM4S 4
イワンコ SMD 2
ルガルガンGX SM2L 2
カプ・テテフGX SM2L 3
レジロックEX XYG 3
カプ・コケコ SM2+ 1
エーフィEX XY9 1
ウソッキー SM1+ 1

エネルギー

基本闘エネルギー   3
ストロングエネルギー   4
ダブル無色エネルギー   4

トレーナーズ

プラターヌ博士   3
コルニ   3
N   2
グズマ   2
アセロラ   2
オカルトマニア   1
バトルサーチャー   4
ハイパーボール   3
かるいし   3
ちからのハチマキ   3
はかせのてがみ   1
改造ハンマー   1
レスキュータンカ   1
フィールドブロアー   1
せせらぐの丘   2

同じくSM第4弾のGXポケモン【マッシブーンGX】は、たねポケモンながら高いHPと、わずか1エネで攻撃ができるという、見た目に似つかないフットワークの軽さが特徴です。

このサンプルレシピでは、同じ闘ポケモンの【ルガルガンGX】【レジロックEX】を、攻撃のサポート役として採用しています。
【マッシブーンGX】のワザ「ジェットパンチ」は、そのままではバトル場のポケモンとベンチポケモン1体にそれぞれ30ダメージを与えるワザです。しかし、【ストロングエネルギー】【ちからのハチマキ】【レジロックEX】を使うことで、バトル場へ与えられるダメージはどんどん上がっていきます。

いま多く使われているポケモンは、【ゾロアークGX】【グソクムシャGX】【サーナイトGX】そして【シルヴァディGX】と、どれも進化ポケモン。つまり、HPの低いたねポケモンのうちに攻撃して倒してしまえば、相手は強力なGXへ進化することができません。しかも、【ゾロア】【タイプ:ヌル】はそれぞれ闘タイプが弱点です。
このデッキでは、後攻1ターン目、もしくは先攻2ターン目から、相手の進化前のポケモンを倒していくことがメインの戦略です。
そのため、どうぐも【こだわりハチマキ】ではなく、【ちからのハチマキ】を採用しています。たとえば【コソクムシ】はHP70ですが、ジェットパンチのダメージに加え、【ストロングエネルギー】、【ちからのハチマキ】、【レジロックEX】2体、そのうちどれか2つのパターンが揃えば、70ダメージで倒すことができます。
【コルニ】【せせらぎの丘】など、いまの闘ポケモンはトレーナーズに恵まれており、デッキの動きが安定しているのも特徴です。

まとめ

SM4からは【シルヴァディGX】や【マッシブーンGX】など、強力なGXポケモンがスタンダード環境に参入しました。
しかしながら、「ゾロアークGX・ルガルガンGX」や「マーシャドーGX・よるのこうしん」など、以前から強力だったデッキもまた、依然として多くの使用者を集め、好成績を残しています。 新しいパックは新デッキを生み出すのみならず、既存のデッキも強化するからです。
たとえばSM4【カミツルギGX】は、【ゾロアークGX】を用いたデッキなどで使われ、相手の【ダブル無色エネルギー】を破壊するのに活躍しています。

また、今回は紹介しきれませんでしたが、
「グソクムシャGX・ダストダス」
「サーナイトGX・オクタン」
「ボルケニオンEX・バクガメスGX」
など、強力なデッキは、ほかにも多数存在しています。

いまのスタンダードは、過去に例を見ないほど、さまざまなポケモンを使った、多くのデッキが存在しています。
この記事や、ポケモンカード公式ウェブサイトの記事を参考に、ぜひ自分だけの強力なデッキを作り上げ、そして「BATTLE X ROAD」の大会で勝利を目指しましょう!

 
  • 文: ukinin